古いギターやバイオリン、楽器の買取と処分の考え方
押入れやクローゼットの奥に、何十年も触っていない楽器がしまわれていることがあります。学生時代のギター、親が習っていたバイオリン、子どもが使わなくなった電子ピアノ。弦が切れていたり、ケースにほこりが積もっていたりすると、それだけで「もう価値はない」と判断してしまいがちです。この記事では、楽器の価値を決める本当のポイントと、種類ごとの見るべき場所、そしてアコースティックピアノだけに必要な搬出の注意点をまとめました。
弦が切れていても、価値がなくなったわけではありません
楽器を手放そうと考えるとき、多くの人が「今の状態」を見て判断します。弦が切れている、音が出ない、ケースが古くなっている。こうした見た目の状態は、たしかに気になるところです。ですが楽器の買取では、状態よりも重視される要素があります。
それは「いつ作られたか」と「誰が作ったか」です。弦は張り替えられますし、電源が入らない電子ピアノも修理できることがあります。一方で、製造年や作り手は変えられません。だからこそ、査定ではこの二つが土台になります。
種類ごとに見るべき場所は違います
楽器はギター、管楽器、バイオリン、電子ピアノで、確認するポイントが異なります。捨てる前に、まずはここだけ確認してみるという方法があります。
| 楽器の種類 | 確認したい着眼点 |
|---|---|
| ギター | メーカー(Gibson、Fender、Martinなど)、製造年、made in USAやmade in Japanの表記、ヘッドやボディ内側のシリアルナンバー |
| 管楽器 | メーカー(YAMAHA、Selmerなど)、材質やメッキの種類、付属のケースやマウスピースの有無 |
| バイオリン | 内部に貼られた製作者のラベル、製作地、付属する弓や松脂ケースの状態 |
| 電子ピアノ | メーカー(YAMAHA、Roland、KAWAIなど)、型番、電源が入るかどうか |
特にギターやバイオリンは、見た目が似ていても製造年や作り手によって扱いが大きく変わります。逆に言えば、古くて音が出ないからといって、価値がないとは言えません。値が付くかどうかは、実際に見てみないと分からないというのが実情です。
アコースティックピアノだけは、搬出の考え方が異なります
ギターや管楽器、バイオリン、電子ピアノは、一人で運べる大きさです。しかしアコースティックピアノ(グランドピアノやアップライトピアノ)は、重量も大きさも別次元です。玄関や階段の幅、エレベーターの有無によって、運び出せるかどうかが変わります。
アコースティックピアノの処分や買取を考える場合は、査定と同時に搬出経路の確認が必要になります。マンションの場合は管理規約で作業時間や搬出方法が決められていることもあり、自治体や建物によって対応が異なります。この点は、電子ピアノとはまったく別の準備が必要だと考えておくとよいでしょう。
湿気の多い場所に長く置かれていた楽器は、カビや錆が進んでいることがあります。それでも、まずは処分せずに見てもらうことをおすすめします。査定で買取できないと分かった場合も、処分の方法は別途ご案内できます。買取できないものを無理に買取ることはありません。
捨てる前にできる、3つの確認
「今の市場との相性」を確かめてから決める
長く使ってきた楽器には、それぞれの思い出があります。習っていた時期の記憶や、演奏会に出た経験が重なっているものです。そうした楽器が今の市場でどう評価されるかは、値が付きにくい場合もありますが、それは楽器そのものの価値がないという意味ではありません。今の市場との相性が合わないだけ、ということもあります。
手放すことは、次の使い手にその楽器が渡る、はじまりでもあります。捨てる前に一度、価値があるかどうかを確かめる時間を取ってみてください。