高級家具の買取相場はなぜ購入額と違うのか
購入時に高い金額を払った家具ほど、査定額との差にがっかりすることがあります。逆に、もう手放すつもりだった椅子に思いがけず値が付くこともあります。この差は家具の良し悪しではなく、別の理由で生まれています。今の市場でその家具がどう見られるかを、順番に整理します。
購入額の高い家具に値が付きにくいことがある理由
ソファやダイニングテーブルは、購入時に数十万円を出していることが少なくありません。それでも査定の場では、購入額はほとんど参考にされません。査定は「今、これを欲しい人がいるかどうか」で決まるためです。
サイズの大きい家具は特に、需要と一致しにくい面があります。広いリビングに合わせて作られた大型ソファは、次の買い手の住まいのサイズとも合う必要があります。良い家具であることと、今の市場と相性が合うことは、別の話です。
手放すつもりだった椅子に値が付くことがある理由
一方で、古びて見える一脚の椅子に値が付くことがあります。イームズチェアやYチェアのように、年数を経ても探している人が一定数いるデザインは、状態が良ければ評価につながりやすい傾向があります。
これは「新しいか古いか」ではなく「今欲しい人がどれだけいるか」の差です。捨てる前に、その一脚がどんな系統の椅子なのか確かめる価値があります。
査定額を分ける三つの視点
高級家具・ブランド家具の査定は、おおむね次の三つで見られています。
- 今、その家具を欲しい人がいるか(需要の有無)
- 搬出できるか(玄関・通路・エレベーターのサイズ、分解の可否)
- 状態(傷、へたり、生地の劣化、金具のゆるみ)
購入額はこの三つのどこにも入っていません。高く買ったものが低く査定されるのは、査定する側が家具を軽んじているわけではなく、見ている基準がそもそも違うためです。
ブランド家具で着眼点が変わる例
ブランドによって、査定で重視される点は少しずつ異なります。あくまで傾向であり、金額の目安ではありません。
| ブランド・系統 | 査定で見られやすい点 |
|---|---|
| Cassina | 張地・レザーの劣化具合、シリーズ名の特定 |
| B&B Italia | フレームの歪みやへたり、可動部の動作 |
| Herman Miller | 年式による細部の違い、部品の欠品 |
| Knoll | デザイナー名・型番の確認、脚部の傷 |
| カリモク60 | 生産時期による仕様差、生地の張り替え歴 |
| 天童木工 | 木部の割れ・反り、成形合板の状態 |
型番やシリーズ名が分かっていると、査定の精度が上がります。タグが取れていても、デザインの特徴から系統が分かることがあります。分からない場合は、無理に自分で調べず、査定の場で見てもらう方法があります。
迷ったときの進め方
査定額が思ったより低い、あるいは値が付かないという結果もあります。その場合は正直にお伝えします。買取できない家具についても、処分の方法まで含めてご案内します。
無理な買取は行いません。査定を受けたあとに手放さない選択をしても構いません。